吉野保育園では「斎藤公子メソッド保育(さくら・さくらんぼ保育)」を実践しています。
泥んこ遊び、水遊び、充分なハイハイ運動など昔ながらの保育が、現在では科学的に有用であることが証明されています。「脳科学と教育」という視点から脳科学者の小泉英明先生は、
「動物の進化の中で、人間だけは遺伝子で決められた通りでなく環境によって学習する。だから逆に言うと環境がものすごく重要になる。斎藤先生の保育は、まさにそのところを見抜いた保育ではないかと思います」と唱えています。
ジャン・ジャック・ルソーも著書「エミール」の中で「環境による教育」自然環境と物的環境(教材)と人的環境の重要性を唱えています。適切な環境を整備し、昔ながらの保育を実践していきたいと考えています。
水や太陽、土、虫や動物、広い空間と仲間、これは子ども達を人間として発達させるための最初の、そして最も大切な条件です。水や泥遊び、虫を捕まえ、野の花を摘み、青空の高さを知り、雲の動きを見て空想し、友達とけんかをし、そして仲直りをし、テレビからではなく、先生の話を聞いて育つこと、はだしで踏むこと、柔らかい土の感触を知ること。。。私たちは環境を整え、子ども達に「遊びこんでもらいたい」と思っています。
ソニーのロボット犬「AIBO」の産みの親で、工学博士の天外伺朗氏(本名、土井利忠氏)は、「生きる力の強い子を育てる」(飛鳥新社) の中で「与える教育」から「引きだす教育」を実践し、子どもたちに「生きる力」 を育てた斎藤公子先生は 天才であり、その内容を「奇跡の保育」と紹介しています。 厳しい時代に、企業として欲しい人材は、学力・ 学歴が高い一流大学のエリートではなく、やる気や決断力、独創力、意志力や行動力、交渉力のある人材が求められている。勉強ばかりしていて 遊んでこなかった子は、企業ではほとんど役にたたない。と断言しています。
最近では指示されなくては自分の意志で脳にイメージを膨らませる事の出来なくなってきた指示待ちの子どもが大変多くなってきております。保育士は 豊かな経験をもち、豊かに語り聞かせて子ども達の脳にうつるイメージを広げてあげる事が必要だと思います。自分を豊かにし、また子ども達に豊かな経験をさせるために頑張っております。
吉野保育園では子どもの全面発達を支える事を目的に、故 斎藤公子先生(2003年 内藤寿七郎 国際育児賞希望大賞・生命の尊厳賞受賞)の保育を実践し、日々勉強をしています。
斎藤公子先生は 障がいのある子どもと健常児が共に育つ統合保育をはじめ、障がい児保育にも尽力した人物です。子どもの身体機能と精神の健やかな育ちを目指す「全面発達の保育』を心がけながら実践を重ね、リズム遊びや絵本の読み聞かせ、童謡の合唱、自然や小動物との触れ合い、土や水に親しむ遊びを通して、子どもの心と生きる力を育てる事に尽力されました。
全面発達の保育とは、子ども達が将来予期せぬ事態の変化に遭遇した時、自分自身の力で対応していける力を育む、根っこを大きく育てることを目標とする実践保育です。
子ども達は、自分自身で自分の課題を見つけ、その課題に意欲的に取り組んで、最後までやり抜く力を、いろいろな保育活動の中で経験・体験していきます。子ども達は自分の力を自分自身でどこまでも伸ばしていくことができるのです。
課題に意欲的に取り組む、、やり方を模索して、自分で行動し、考えぬく力をつける。
私たちは発達の為のリズム勉強会、絵の勉強会、食生活の講演会、生活リズムの講演会、障がい児を受け入れるための講演会、実践、実技指導 など・・・ このような勉強会を行い、すべての子どもの可能性を伸ばすという課題を絶えず考えながら実践しております。
海外にも目を向け、各国に伝承されている遊びや踊り、体育などをリズム運動に積極的に取り入れています。斎藤先生は、運動・感覚神経が脳の中枢神経の発達を促すと考え、「0歳から就学前の6歳までの運動が体を丈夫にするだけでなく、知的発達にとって非常に大切だ」とも指摘しています。
吉野保育園では「斎藤公子のリズムあそび」 「描画でみる保育実践研究」 特別支援保育や障がい児保育等について、施設内研修、施設外研修で学習をすすめていきます。リズム遊びや絵本の読み聞かせ、童謡の合唱、自然や小動物との触れ合い、土や水に親しむ遊びを通して、実践保育を行い、子どもの心を自由に育てることにも心がけています。
「斎藤公子メソッド保育」による全面発達の保育実践
‣ 身体を育てる…リズム遊び・ロールマット・散歩・感覚遊び 等‣ 社会性を育てる…集団遊び・お当番活動・地域を知り、地域で遊ぶ 等
‣ 言葉を育てる…絵本の読み聞かせ・歌をうたう・仲間と遊ぶ 等
‣ 文化性を育てる…季節の行事を味わう・わらべ唄遊び・本物にふれる体験をする 等
‣ 子どもの心を育てる…大人を信頼する・自己判断・自己決定の出来る子どもを育てる。発達に合った課題を提供することにより自己肯定感を育てる
● リズム運動遊びについて
● ロールマットについて
● 労働が子どもを育てる